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新卒看護師の早期離職を防ぐ4つの施策

 

看護管理職の皆さま応援ブログ「新卒看護師の早期離職を防ぐ4つの施策」新卒看護師の離職防止対策、定着のためい管理職ができる施策を紹介しています

「2022年 病院看護実態調査」結果で新卒看護職員の離職率が10.3%であったと公表されました。10%を超えたのは、調査を始めた2005年以降初めてのことです。

看護師という仕事に希望をもって入職してきた新卒看護師の早期離職は、病棟の運営にも大きなダメージとなります。看護管理職として、どのように新人に関わり、サポ―トをしたらいいのか。

新人のメンタリティーをもとに解説します。

 

今どきの新人看護師の傾向(メンタリティー)

新卒看護師の世代はデジタルネイティブであり、SNSの文字によるコミュニケーションが得意で空気を読むことを重視し、目立つことをあまり好みません。現実主義で、承認欲求が強く、自分を認めてくれる人に心を開く傾向があります。また、ワークライフバランスに重点を置き、楽しい生活を求めています

一般的に貢献感(誰かの役に立ちたい)を欲する人が多く、看護師を志す人ならばなおのこと意識が強いことが想定されます。

看護師の資格はとったものの、役に立ちたいと思っていても思うようにできない現実にリアリティーショックを感じてしまうこともあるでしょう。

新人看護師が陥りやすい傾向として、失敗を重く捉え過ぎ、叱られることが苦手なので、小さな失敗をして先輩に少し叱られただけでも、「向いていない」、「辞めたい」という思いに囚われやすいことが挙げられます。

 

新卒看護師定着のために管理職ができる4つの施策

では、新卒看護師がリアリティーショックを乗り越え、現場に慣れ、定着していくために新卒看護師へ管理職がとるべき行動はなんでしょう。

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1.肯定的なフィードバックの機会を持つ

新卒看護師のメンタリティーとして、失敗やミスが心の傷となり看護師そのものへ自信を無くしてしまい「辞める」という考えに至ることがあります。    

基本的な指導はプリセプターに任せつつも、一歩引いた立場で、指導や注意とセット成長を指摘し返してあげましょう。小さな成長でも「あなたを見ていますよ」という気持ちを発信し、何か困ったことがあったら相談を受けますという姿勢を伝えるといいでしょう。

 

2.ライフイベントストレスにも注目したケアを

新人は、命に関わる仕事という緊張感で大変ストレスを受けています。日々新しく覚えることがあり、いっぱいいっぱいの精神状態のはずです。

さらに、今まで家族と同居していた人が離れて一人で暮らす場合や就業のため地元を離れ周囲に職場以外の知り合いがいないなど、生活自体が変わる人は生活の基盤が整わずよりストレスを抱えがちになります。

プライベートの時間も大切にする新人です。そういった環境の変化がストレス過多となり、本人も気づかぬうちに不調をきたす場合があります。

生活環境が変化した新人が入職した場合は、特に注意して目配せし、生活面の状況や気分の揺らぎ等を確認するといいでしょう。

また、新人というストレスが高い時期に、更なる家族の病気や不幸などイベントが重なったときは要注意です。

 

3.セルフケアの重要性を伝える

ほとんどの新人は学生から社会人となり、これまでにないストレスを感じていると思われます。

こころとからだは密接に連動しています。健康なこころを維持するためにはからだを元気に保つことが重要です。ーー

入浴や食事、睡眠など毎日の行動の積み重ねでこころとからだが維持できることを管理職がしっかり指導をしましょう。

今後夜勤などの変則生活環境が変化した新人が入職した場合は、特に注意して目配せし、生活面の状況や気分の揺らぎ等を確認するといいでしょう。

病気も深刻になってしまっては回復までに時間がかかります。深刻になる前に日頃から自分のこころとからだに注意を払い、「困ったときに相談できる力」を発揮するように指導しておくといいです。

 

4.看護管理職の疲労・疲弊を減らす

病棟の看護師長・主任の大変さの要因の一つは、管理するスタッフの多さにあると思います。

師長はベッド調整などの病棟内の運営、スタッフの勤務に関わる業務、クレーム対応、スタッフからの相談・問題の対処など多岐にわたり、主任業務では現場で看護もしながら師長のサポート、スタッフの取りまとめなど上からも下からも頼られる立場です。

そして、なかなか自分から「できない」や「私もつらい」、「助けて」等がいえない環境ではないかと思います。

就業外で資料作成や勤務表作成をしたり、人間関係や病棟運営に悩んだりして、きちんと休息やリフレッシュが出来ていない、ということもあるのではないでしょうか。

看護管理職の皆さんが疲弊していて余裕がない状況では、メンバーの変調に気づくこともできませんし、メンバーも相談したくても遠慮して控えてしまうかもしれません。

まずは、自身でこころとからだを整えるようセルフケアをしましょう。整わないときは、自身の気持ちや悩みを誰かに相談をしてみましょう。

話すだけでカタルシスが感じられるかもしれませんし、言葉にして話すことで自身の中で整理でき、解決への行動に繋がる場合もあります。

メンバーのことと同じように、自身のことも大切にする行動をとって、疲労・疲弊感をためないようにしましょう。きっと病棟の雰囲気も変わると思います。

 


 

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